製薬会社:緊急避妊薬の販売は2026年2月2日から
第一三共ヘルスケア株式会社は、緊急避妊薬の「ノルレボ」を2026年2月2日(月)に新発売することを、2025年12月18日発表しました。緊急避妊薬が市販化されるのは国内では初めてです(ニュースリリースは≪コチラ≫、関連記事は≪コチラ≫です。)。
「ノルレボ」は、女性が性行為後72時間以内に1回服用することによって予期せぬ妊娠を8割以上の確率で防ぐことができる錠剤で、アフターピルとも呼ばれています。性交後72時間以内の服用による妊娠阻止率は81%とされ、なるべく早く服用することで、より高い妊娠阻止率が期待できます。これまでは、まず医療機関に行って診療を受けたうえで緊急避妊薬の処方箋をもらい、それをもって薬を購入する必要がありました。そのため、ハードルが高く利用が著しく限定されていました。これからは薬局やドラッグストアで購入が可能となります。
服用に年齢制限はなく、親やパートナーの同意なく購入することができます。購入にあたっては、緊急避妊薬に関する研修を修了した薬剤師から対面で薬の注意点などについて説明を受けた上で薬剤師の目の前で服用する必要があります。対面での購入が義務づけられるため、薬局で購入した薬を持ち帰って自宅で服用することや、他人のために代理で購入することはできません。また、オンラインでの購入もできません。メーカー希望小売価格は1錠7480円(税込み)だということです。
望まない妊娠・予期せぬ妊娠を防ぎ、虐待死を防止する効果が期待されます。第一三共ヘルスケアは次のようにコメントしています。「当社の調査によると、18~49歳の日本在住女性のうち、1年以内に性行為の経験がある方が約1025万人。そのうち、予期せぬ妊娠のリスクを経験した方は約210万人と、性行為経験者の5人に1人の割合に上ります。日本で最も選択されている避妊法は男性用コンドームですが、装着ミスや破損などによる避妊の失敗率(妊娠率)は約2~13%とされており、避妊の手段を取りながらも失敗して妊娠リスクを経験するということは誰にでも起こる可能性があります。そのため、計画的な避妊に対する正しい知識とともに、万が一の場合に備えた対処法に関する正しい知識を身につけることが重要となります。日本における人工中絶は年間約13万件行われており、近年、特に若年層における件数が増加傾向にあることも問題視されています。その背景には、緊急避妊薬に対する正しい理解が不足していることや、祝休日や夜間などタイミングによっては医療機関の受診が難しいといったさまざまな要因が考えられます。そのため、緊急避妊薬の市販化によって、必要とする女性が安心して速やかに購入できる環境を整えるために、このたび本製品を発売することとしました。」
