こども家庭庁:「児童福祉施設等における食事の提供ガイド」を公表しました
食べることは生きるための基本であり、子どもの心身の発育・発達には欠かせません。こども家庭庁は、2025年9月、「児童福祉施設等における食事の提供ガイド」を公表しました(ガイドは≪コチラ≫です。)。これは、国が2010年に公表した「児童福祉施設における食事の提供ガイド」をベースに、2012年の「保育所における食事の提供ガイドライン」の内容を統合し、より分かりやすい内容となるよう見直すとともに、取組の事例を追加して、日々の留意点や実践例を示すもの、とされています。
1948年の厚生省令にのっとり、児童福祉施設における食事に関する基準が示されています。〇児童福祉施設内で調理する方法により行わなければならない(ただし、施設内以外で調理する方法を可能としている施設もあります。)。〇献立は、できる限り、変化に富み、入所している者の健全な発育に必要な栄養量を含有するものでなければならない。〇食品の種類及び調理方法について、次の事項を考慮したものでなければならない。栄養、入所している子どもの身体状況、嗜好。〇調理は、あらかじめ作成された献立に従って行われなければならない(少数の子どもを対象として家庭的な環境下で調理する時は、この限りではありません。)。〇子どもの健全な生活の基本としての食を営む力の育成に努めなければならない。
児童福祉施設において食事を提供する際は、上記の基準を踏まえ、PDCAサイクルを回しながら取り組むことが重要としています。PDCAとは、業務の適切な進め方のモデルで、Plan(計画)、Do(実施・推進)、Check(評価)、Act(改善)の頭文字をとったものです。計画に沿って業務を進め、その内容や結果をきちんと評価して、次の計画の改善につなげるという、一連のサイクルを繰り返すことによって、業務の質の向上につなげるプロセスを表しています。PDCAサイクルを繰り返すことで、子どもたちの適正な栄養素等の摂取量を把握することや、施設全体と個人それぞれの影響管理や食事の支援の改善につなげることができるとしています。PDCAの説明には50ページを当てています。
食事の提供にあたっては、担当職員の関心度や調理技術による影響が大きく、本ガイドを参照し適切に取り組むことが重要とまとめています。