こども家庭庁:送迎用バス内に子どもが置き去りにされないための安全装置の点検整備を指示
2022年9月5日、静岡県牧之原市の認定こども園の通園バスの車内に3歳の女児が置き去りにされ、熱中症で亡くなる事件が発生しました。この事件を受けて、2023年4月1日から、ヒューマンエラーを補完するため、送迎用バスに安全装置を設置することが義務化されました。その安全装置の要件や仕様については、2022年12月20日付のガイドライン「送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置のガイドライン」がとりまとめられました(ガイドラインは≪コチラ≫です。)。
安全装置には2つのタイプがあります。【降車時確認式】エンジン停止後、運転者に車内の確認を促す車内向けの警報を発します。運転者は、置き去りにされた子どもがいないか確認しながら車内を見て回り、車両後部の装置を操作すると、警報が解除されます。車内の確認と装置の操作が行われないまま時間が経過すると、15分以内に車外向けの警報を発します。【自動検知式】エンジン停止から15分以内にカメラ等のセンサーにより車内の検知を開始します。置き去りにされた子どもを検知した場合、車外向けの警報を発します。
ところが、安全装置の現地調査を近時実施したところ、車外警報が鳴動しないといった不具合が確認されました。そこで、こども家庭庁は、2025年9月2日、関係自治体に対し、管内の子どもの施設や事業所宛に、安全装置の点検整備を実施することを周知、指導するよう通知を発しました(送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置の点検整備について)。その通知には、点検整備を行ううえで必要な確認項目が列記されています(通知は≪コチラ≫です。)。送迎用バスの車内に子どもが置き去りにされ死亡するような悲惨な事故がなくなるよう全ての関係者が尽力することが求められています。