日本産科婦人科学会:2023年に体外受精で生まれた子どもは過去最多の8万5048人

公益社団法人日本産科婦人科学会は、全国600余りの医療機関を対象に、2023年1年間に実施された体外受精で生まれた子どもの数や治療件数をとりまとめ、2025年8月29日、その結果を公表しました(統計は≪コチラ≫です。)。

体外受精は、卵子と精子を体外で受精させた後に子宮に戻す治療で、不妊治療の一つとして行われ、2022年4月から公的な医療保険が適用されるようになりました。そのため、体外受精が受けやすくなり、2023年にかけて体外受精で生まれる子どもが増えると見込まれていました。

それによりますと、体外受精で生まれた子どもの数は、前の年より7842人多い8万5048人でこれまでで最も多く、3年連続で過去最多となりました。厚生労働省によると、2023年の出生数は72万7288人ですから、9人に1人ほどが体外受精で生まれたことになります。日本産科婦人科学会が統計を始めた1985年から合計すると100万人を超えました。

治療件数(体外受精の実施件数)は56万1664件で、前の年から1万8034件増え、こちらも過去最多となりました。体外受精を実施した人を年齢別でみると、39歳が4万6181件と最も多く、次いで42歳が4万5572件、40歳が4万5544件 などとなっています。また、29歳以下の年代でも、合わせて3万5933件と、前年から4500件増えています。