厚労省の人口動態統計、2024年の出生数は初の70万人割れ
厚労省は、2025年6月4日、2024年の日本人の人口動態統計を公表しました(概要版は≪コチラ≫、全体版は≪コチラ≫です。)。
2024年に生まれた子ども(出生数)は68万6061人で、前年の72万7288人より4万1227人減少し、初めて70万人を下回りました。減少は9年連続でした。出生数は、第一次ベビーブームの1949年の269万人がピークで、第二次ベビーブームの1973年の209万人を境にしてそれ以降は減少傾向にあります。2016年には100万人を、2019年に90万人を、2022年に80万人を、それぞれ割り込みました。出生率(人口千対)は5.7で、前年の6.0より低下しました。 1人の女性が生涯に生む子どもの数を表す合計特殊出生率は1.15で、前年の1.20より低下し、過去最低を更新しました。この数値も9年連続で減少しました。国立社会保障・人口問題研究所の推計よりも15年ほど速いペースで少子化が進んでいます。
死亡数は160万5298人で、前年の157万6016人より2万9282人増加しました。死亡率(人口千対)は13.3で、前年の13.0より上昇しました。75歳以上の高齢者の死亡数は、1980年ころから増加し2012年からは全死亡数の7割を超え、2024年には8割となりました。出生数と死亡数の差である自然増減数は△91万9237人で、前年の△84万8728人より7万0509人減少し、自然増減率(人口千対)は△7.6で、前年の△7.0より低下し、数・率ともに18 年連続で減少かつ低下しています。自然増減数は、全ての都道府県で減少しました。
減少傾向にあった婚姻数は2年ぶりに増加しました。2024年の婚姻数は48万5063組で、前年の47万4741組より1万322組増加し、婚姻率(人口千対)は4.0で、前年の3.9より上昇しました。平均初婚年齢は、男性が31.1歳で前年と同年齢、女性が29.8歳で前年の29.7歳より上昇しました。第一子出生時の母の平均年齢は前年と同じ31.0歳でした。2024年の離婚数は18万5895組で、前年の18万3814組より2081組増加し、離婚率(人口千対)は1.55で、前年の1.52より上昇しました。
死産数は1万5322胎で、前年の1万5534胎より212胎減少し、死産率(死産数を出産数〔死産数に出生数を加えたもの〕で除した割合)は21.8で、前年の20.9より上昇しました。死産率のうち、自然死産率は9.8で前年の9.6より上昇し、人工死産率は12.1で前年の11.3より上昇しました。