こども家庭庁は、妊婦や0~5歳児の保護者の生活の状況を調査しました

こども家庭庁は、2025年3月、「妊婦や乳幼児とその保護者を取り巻く生活実態調査 調査結果報告書」を公表しました。調査・報告は、こども家庭庁から委託を受けた株式会社日本能率協会総合研究所が実施しました(報告書は≪コチラ≫です。)。

こども家庭庁は、かねて2023年12月22日、「幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なビジョン(はじめの100か月の育ちビジョン)」を公表しました(ビジョンは≪コチラ≫です。)。このビジョンは、母親の妊娠期から子どもが5歳になるまでのおよそ100か月における子どもの育ちを保障する目的で策定されました。今回の調査は、このビジョンを踏まえ、妊婦や0~5歳児の保護者の生活の状況を把握するため、妊婦及び0~5歳児の保護者の約2万人を対象にしてインターネットによって実施されました。

調査結果から主な項目を抜粋します。【1~5歳児の食生活】朝・昼・夕食ともに「毎日食べている」が9割を超えている。【1~5歳児の起床・就寝時間】起床時間は「6時台」と「7時台」をあわせると約9割となっている。就寝時間は、すべての年齢で「21時台」が最も多い(1歳児は他の年齢と比べて「20時台」の割合が多い)。【入浴頻度】ほぼ「毎日」入浴している。【「アタッチメント(愛着)」の認知度】認知度は妊婦と0~5歳児の保護者ともに5割強となっている。【子どもと関わる際に意識していること】「こどもの思いをくみ取ったり、こどもの話に耳を傾けたりするようにしている」が最も多い。【こどもが不安そうな時の行動】「声をかけたり、話を聞いたりする」が最も多い。【虐待だと思う行動・態度】虐待だと思う行動・態度について、「こどもの前で激しい喧嘩をする」「こどもが嫌がっている習い事を強制する」「言うことを聞かないため、大きな声で怒鳴りつける」が他の項目より少ない。【一日のうちのこどもと触れ合う時間】平日・休日ともに回答者と配偶者・パートナーで回答に差異がみられる。平日は子どもの年齢が低いほど触れ合う時間が多い。【遊びや体験等の頻度】「外遊び・運動遊びや自然体験」は「週に1~2回程度」、「積み木やぬり絵・工作・ボードゲーム等の道具・おもちゃでの遊び」「絵本等を自分で読んだり、読み聞かせをしてもらう」「おままごと等のごっこ遊び」は「毎日」が最も多い。年齢が上がるにつれて「体操やプール、英語やピアノ等の習い事」の割合が増加する。【一日のうちの遊びや体験等の時間】平日は、5歳児を除き「1時間以上3時間未満」が最も多い。休日は、「3時間以上5時間未満」「5時間以上」の割合が平日より増加し、遊びや体験等の時間が長くな っている。【普段よく関わるこどもやおとな】「保育園や幼稚園、認定こども園等」で出会った「こども」「おとな」が多い。休業中や無職・専業主婦・主夫の場合は、就労中の場合と比べて「地域子育て支援拠点(子育て支援 センター、子育てひろば等)」で出会った「こども」「おとな」の割合が多い。【乳幼児の育ちや子育てについて学ぶ機会】「ある」が4割強、「ない」が2割強、「わからない・知らない」が3割弱となっている。【子育ての満足感や楽しさ、自身の成長実感】「感じる」が9割を超えている。【職場の子育てへの理解】「理解がある」が9割を超えているが、妊婦は他と比べてやや低くなっている。【地域でのこどもの見守り】「見守ってくれている人」は「保育園や幼稚園、認定こども園等の人」が最も多く7割半ばとなっている。【妊娠・出産時の困りごとや不安】「妊娠・出産の費用や産休・育休中の経済的負担が大きい」「妊娠・出産の心身への負担が大きい」といった経済・心身面での負担が4割を超えている。【子育ての困りごとや不安】「子育て・教育の費用や育休中の経済的負担が大きい」が4割を超えている。【子育ての負担感・孤立感】負担感を「感じる」は約6割、孤立感を「感じる」は3割弱となっている。大都市においては負担感を「感じる」がやや多くなっている。【妊娠・出産、子育ての相談先】妊娠・出産について相談できる人が「いる」は8割半ばとなっている。具体的な相談先は「家族・親族」が最も多く9割を超えている。子育てについて相談できる人が「いる」は9割弱となっている。具体的な相談先は「家族・親族」が最も多く9割を超えている。【妊娠・出産、子育ての情報や支援】妊娠・出産、子育てともに、信頼できる情報を得ることが「できた」は8割半ばとなっている。必要な支援を受けることが「できた」は8割前後となっている。【居住している市区町村の妊娠・出産、子育て環境の満足度】「満足している」は約7割となっている。