長野県教育委員会、県内の公立小中の児童生徒14万4809人のうち発達障害の子ども1万0786人。21年前のほぼ13倍に
長野県教育委員会は、2025年1月、長野県内の公立小中高校に通う発達障害の子どもを調べた「令和6年度 発達障がいに関する実態調査の結果について」を公表しました(公表文書は≪コチラ≫です。)。
県教委は、公立小中学校については2003年度から、公立高校については2007年度から、発達障害の子どもの調査を毎年実施してきました。今回は、2024年8月31日時点での実情を各学校に問い合わせて調査しました。その結果、小中高校の全体では1万2980人となり、小中学校・高校ともに統計をとり始めてから毎年増加し、過去最多となりました。調査方法には「医師の診断や臨床心理士、児童相談所等の専門機関の判定を受けている児童生徒数を調査」とありますので、ここに挙げられた人数は、教師の主観によるものではなく、医師らによって診断・判定を受けた子どもとなります。
小中学校における発達障害の子どもは、小学生で6789人、中学生で3997人の合計1万0786人でした。全県の小中学生は14万4809人で、その7.45%に当たります(前年度は6.82%。前年度より677人の増)。内訳はLD(学習障害)が501人、ADHD(注意欠陥多動性障害)が1503人、ASD(自閉症スペクトラム障害)が4968人などでした。2003年度での発達障害の小中学生は836人でしたからほぼ13倍に増加しました。県教委は「ASDや複数の発達障がいの診断等を受けている児童生徒の増加率が高い。」といいます。
発達障害の高校生は2194人でした。全県の高校生は4万1503人で、その5.29%に当たります(前年度は4.65%。前年度より239人の増)。内訳はLDが144人、ADHDが419人、ASDが640人などでした。2003年度での発達障害の高校生は184人でしたからほぼ12倍に増加しました。特別な教育的支援が必要と思われる高校生も増えています。県教委は「複数の発達障がいの診断等を受けている生徒の増加率が高い。すべての高校に、発達障がいの診断・判定のある生徒が在籍している。」といいます。
県教委は、通常の学級で学びながら一部の授業は別室で指導を受ける「通級指導教室」の増設や、タブレット端末のようなデジタル機器を活用した学びのサポートを行うなど、一人ひとりのニーズに応じた支援の充実を図りたいとしています。これらも重要ですが、教師に対する過重負担の増大に照らすと、教師の増員、そのための予算の増加が必要と認められます。