2023年に不慮の事故で亡くなった子ども(0歳~14歳)は215人にのぼりました。こども家庭庁の報告書から

幼い子どもが不慮の事故(窒息や溺水、転落、交通事故など)で亡くなったという痛ましいニュースをしばしば目にします。不慮の事故によって亡くなる14歳以下の子どもは、2022年を除き、毎年約200人を超えています。子どもたちの明るい未来のために、事故を可能な限り防止することはとても重要です。

こうした事故防止に向けて、政府内に「こどもの事故防止に関する関係府省庁連絡会議」が2016年6月に設置され、2023年4月からこども家庭庁の下で会議を開催しています。直前の会議は、2024年12月20日、書面開催により開かれました。こども家庭庁が、その会議に提出した「こどもの不慮の事故の発生傾向と事故防止に向けた取組等」と題する報告書をみてみましょう(会議の記事は≪コチラ≫、報告書は≪コチラ≫です。)。

2023年における子ども(0歳~14歳)の死亡数は2692人でした。そのうち、不慮の事故による子どもの死亡数は215人でした。1年間に亡くなった子どもを死因別に分けた場合、不慮の事故は、病気を含むすべての死因の上位に入っています。年齢別に死因を分けた表は以下のとおりでした(出典 こども家庭庁「こどもの不慮の事故の発生傾向と事故防止に向けた取組等」3ページ)。

直近の5年間(2019年~2023年)に不慮の事故で亡くなった子ども(0歳~14歳)を年齢別・死因別に分けて統計をとったのが下の2つの表です(出典 こども家庭庁「こどもの不慮の事故の発生傾向と事故防止に向けた取組等」4~5ページ)。5年間でみると0歳児は330人亡くなり、最も多かった死因はベッド内での窒息で、119人が亡くなっています。窒息事故は0歳児に圧倒的に多く発生しています。1歳児は5年間で123人が亡くなり、最も多かった死因は交通事故で、36人が亡くなっています。1歳以上の子どもでは、交通事故が1位になっています。溺水は、浴槽内のほかに、5歳以上になると海や川などの自然水域での溺水事故が多くなります。転倒・転落は、2歳、4歳、10~14歳で建物からの転落が多くなっています。報告書には事故を防止するためのアドバイスや注意点がまとめられていますので参考にしていただき、事故防止を図っていきたいものです。