ことも家庭庁は、子どもの自殺の要因を分析しようとしましたが、現状では判断しがたいとの結果でした

こども家庭庁は、2024年5月10日、「こどもの自殺の多角的な要因分析に関する調査研究報告書」を公表しました。この調査は、こども家庭庁からの委託により、一般社団法人いのち支える自殺対策推進センターが実施しました(報告書は≪コチラ≫をクリックしてください。)。

近年、子どもの自殺者数が増加しています。2022年の小中高生の自殺者は514人で過去最多となり、翌2023年は1人の減少となりましたが自殺死亡率は減少していません(2022年の記事は≪コチラ≫を、2023年の記事は≪コチラ≫をクリックしてください。)。こども家庭庁は「こどもの自殺の要因分析」を重視し、この度の調査となりました。

  

(出典 報告書2ページ)

分析には、①警察庁のデータ、②消防庁の救急搬送のデータ、③学校や教育委員会、地方自治体が保有する「児童生徒の事件等報告書」や「基本調査結果」等の統計や関連資料が用いられました。収集された資料の限りで詳細な分析がなされています。しかし、最終的には、「情報量や正確性に課題があることから、特に、広い範囲の聞き取り調査や外部専門家の参加等なしに作成される事件等報告書や基本調査結果については、記載内容のみから自殺の要因を特定することは困難であり、推察することも控えるべきであると判断した。」とされています。