7割の親が「子どもだけの留守番」に不安。パナソニック調べから
夏休みを目前に控える中、パナソニック株式会社は「子どもの留守番」に関する意識調査を実施し、2025年7月17日、その結果を公表しました。調査は、東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県の25~50歳の男女で現在小学生以上の子どもを持ち一緒に暮らしている計800人から、2025年6月20日~24日にかけて行われました(結果は≪コチラ≫です。)。
小学生の子どもだけの留守番に不安を感じるかを聞いたところ、「非常に不安を感じる」「やや不安を感じる」を合わせると72.8%となり7割以上の人が不安を感じていました。その理由を聞いたところ、トップは「不審者の侵入」で65.6%、次いで「地震などの緊急時対応」で61.7%、「訪問者の対応」で55.0%と続き、防犯・防災面での備えの重要性が浮き彫りになりました。
子ども一人で留守番をさせたことがあるかを聞いたところ、93.1%の人が「ある」と回答しました。9割を超える家庭で子どもの留守番が日常的なものとなっていました。共働き世帯の増加など、家庭環境の変化が背景にあると考えられます。かつては特別と捉えられていた子どもの留守番は、今では働く親にとって避けられない状況となり、それに伴い安全対策も重要になっています。
初めて小学生の子どもだけで留守番をさせた年齢を聞いたところ、「6歳」が最多で23.4%、次いで「8歳」で19.7%、「7歳」で17.4%という結果でした。小学校の入学を機に留守番を始める家庭が多いことがうかがえます。共働き家庭が増える中、親の勤務状況や学童保育の有無などを背景に、早期からの留守番デビューが一般化していました。特に低学年は、防犯・防災対応への理解も不十分なため、安心して留守番ができる環境整備や見守り対策が求められます。
小学生の子どもが一人で留守番をしている際のヒヤリ体験について聞いたところ、「特にない」と回答した家庭が69.4%を占める一方で、具体的な不安事例も明らかになりました。最多は、「鍵をかけずに家を出てしまった」で17.6%、次いで「連絡が取れなくなった」で9.7%、「インターホンに出て親が不在と伝えてしまった」で6.4%と続きました。少数ながら「不審者の侵入」という深刻な事態を体験している家庭もありました。
自宅に親が不在であることを共有できる信頼のおけるご近所さんがいるかを聞いたところ、「いる」と回答した人は51.9%という結果でした。半数近くの家庭が地域に頼らず家庭内で子どもの見守り体制を完結していました。近年、地域のつながりが希薄化する中で、昔のように「近所の人に見守られる安心感」が得られにくくなっており、家庭内での防犯ルールの徹底や防犯アイテムが重要となっています。親が不在でも安心できる環境づくりが、これからのスタンダードになりつつあります。