2023年における児童虐待事件の検挙人員は2419人、児相に通告した子どもは12万2806人。2024年版警察白書
2024年版の警察白書が2024年7月、国家公安委員会と警察庁の連名で公表されました。全国の警察の活動状況が紹介されています(警察白書は≪コチラ≫です。)。白書は児童虐待事件についての取組みに触れています。子どもの関連では他に、子どもが被害者となる犯罪の状況、いじめ事案の状況、子どもの福祉を害する犯罪の状況などが取り上げられています。
児童虐待事件については、2023年中の検挙件数は2385件、検挙人員は2419人でした。統計をとり始めた1999年以降では過去最多です。態様別検挙件数をみると、身体的虐待が全体の約8割を占めています。過去5年間の態様別検挙件数の推移は次のグラフと表のとおりです(出典は、警察白書53ページ)。
児童虐待またはその疑いがあるとして警察から児相に通告した子どもの人数は年々増加しており、2023年中は12万2806人となりました。態様別では、心理的虐待が9万0761人で、全体の約7割を占めています。過去5年間の通告件数の推移は次のグラフと表のとおりです(出典は、警察白書53ページ)。警察は、「虐待を受けたと思われる児童については、児童相談所に対して、確実に児童虐待防止法に基づく通告を実施し、一時保護等の対応をとるように求めているほか、児童虐待が疑われる事案については、通告に至らない場合であっても、児童相談所に対して、児童の身体の状況や保護者の対応等を客観的かつ具体的に情報提供することとしている。」という態度を堅持しています。