長野県警察本部公表:長野県の警察が2024年に認知した児童虐待件数は774件、被害児童1356人でした

長野県警察本部は、2025年、「令和6年 長野県犯罪の特徴的傾向」を公表しました。2024年に長野県内で発生した刑法犯の状況が述べられており、その中に配偶者暴力事案と児童虐待事案が含まれていますので紹介します。配偶者間の暴力は、子どもの面前で発生すると心理的虐待にあたりますので、児童虐待を防止する上では注意しなければなりません(公表文書は≪コチラ≫です。)。

【配偶者暴力事案】長野県内の相談件数は、2020年の975件から2022年の734件に減少しましたが、2023年に増加に転じ、2024年は938件と高止まりで推移しています。2024年の対応状況は、警察が加害者に対して行う指導警告が846件(前年比+43件)、保護命令の発令対応が8件(前年比-1件。保護命令とは、DV法により被害者保護のため裁判所から発令される接近禁止命令・電話等禁止命令・退去等命令のことをいいます。)、傷害罪等の刑罰法令での検挙が113件(前年比+4件)でした。2024年の被害者の性別は、女性が669人、男性が269人でした。2024年の被害者と加害者の関係は、婚姻関係中が689件、同棲関係中が148件、内縁関係中が64件、婚姻関係解消後が25件などでした。

【児童虐待事案】長野県内の認知件数は、2020年の878件(被害児童1498人)から2022年の654件(被害児童1119人)に減少しましたが、2023年に増加に転じ、2024年は774件(被害児童1356人)と高止まりで推移しています。2024年に警察が検挙した事件は37件で(前年比+6件)、罪種別では殺人罪が4件、監護者性交等罪が2件、強制わいせつ罪が1件、逮捕監禁罪が2件、傷害罪が16件、暴行罪が12件でした。2024年に児童相談所へ通告した件数は668件、児童は1185人でした。その1185人の虐待種別の人数は、身体的虐待が186人(前年比+4人)、性的虐待が4人(前年比+1人)、ネグレクトが65人(前年比+7人)、心理的虐待が930人(前年比+51人)でした。加害者は、実父が763人、実母が465人などでした。