長野県「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸問題に関する調査」:いじめ発見のきっかけは学校のアンケートが最多

長野県は、2025年10月29日、「令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸問題に関する調査」の結果を公表しました。長野県内におけるいじめ・暴力行為・不登校・高校中途退学の4項目が取り上げられています。各都道府県でも同様の統計が公開されています(概要版は≪コチラ≫、全体版は≪≫です。)。

【いじめ】小中高及び特別支援学校におけるいじめの認知件数は9633件で、前年度より434件減少しました。1000人あたりの認知件数は45.5件でした。いじめ防止対策推進法28条1項に該当するいじめの重大事態の発生件数は11件でした。統計には、いじめ発見のきっかけが集計されています。最多は「アンケート調査などの学校の取組により発見」が34.8%、次いで「本人からの訴え」が26.6%、「学級担任が発見」が15.6%、「本人の保護者からの訴え」が13.2%、「他の児童生徒からの情報」が4.7%などでした。このことからすると、アンケート調査はいじめ発見の有効な方法といえます。

【暴力行為】暴力行為には、対教師の暴力、生徒間の暴力、それ以外の人に対する暴力、器物損壊が含まれています。小中高における暴力行為の発生件数は1527件で、前年度より122件増加しました。内訳は、生徒間暴力が1106件で最も多く、次いで器物損壊が259件、対教師暴力が143件、対人暴力が19件でした。

【不登校】小・中学校における不登校児童生徒数は7248人(前年度7060人)であり、前年度から188人増加しました。1000人当たりの不登校児童生徒数は48.6人(前年度46.3人)で、全国と同様に過去最多となっています。高校における不登校生徒数は、743人(前年度845人)であり、前年度から102人減少しました。1000人当たりの不登校生徒数は14.8人(前年度16.6人)でした。

【高校での中途退学】高校における中途退学者数は647人で、前年度より137人の増加でした。事由別では、「学校生活・学業不適応」「進路変更」が主な理由となっています。