生命保険会社:2人目の壁、主な要因は年齢とお金

明治安田生命保険相互会社は、2025年9月30日、0〜6歳の子どもを持つ既婚男女1100人を対象とした「子育てに関するアンケート調査」の結果を公表しました。調査は同月4日~8日にかけてインターネットで実施されました(結果は≪コチラ≫です。)。

2024年の出生数が70万人を割り込むなど、少子化は深刻化しています。調査では「2人目の壁」にフォーカスし、0~6歳の子どもが1人いる男女に「2人目を望むか?」を質問しました。「2人目を望む」人の割合は33.3%で、前年の36.3%からから3ポイント減少し、2018年の調査開始以来過去最低の割合となりました。「2人目の壁」が高まっていることが明らかになった、としています。

「2人目は欲しいが難しい」「欲しいと思わない」と回答した、2人目にネガティブな層の理由を見ると、「年齢的な不安」(49.8%)、「将来の収入面への不安」(45.5%)、「生活費がかかる」(34.6%)が上位に入りました。年齢と金銭という二大要因が、2人目を諦める主要因となっています。。一方で、ネガティブな回答のうち、69.8%が「経済的な状況などが改善すれば2人目を望めるようになる」と回答しました。その理由のトップ3は「自身の収入アップ」(35.5%)、「配偶者の収入アップ」(31.2%)、「物価高がおさまれば」(24.3%)でした。金銭の悩みは2人目を望むことの大きな壁であることがわかります。また、金銭面に加え、自身や配偶者の働き方が柔軟であれば「2人目を望める」(自身の働き方が柔軟であれば:21.6% 配偶者の働き方が柔軟であれば:18.9%)といった回答もみられ、夫婦双方の柔軟な働き方も、2人目の壁を超える重要な要素かもしれないと分析しており、収入増加に加え、時間的なゆとりや働きやすさの改善が少子化対策の重要な鍵を握っていることが判明しました。

子育ての費用を負担に感じている人は83.3%でした。子育て費用の1人あたり月額平均は4万1162円で、前年の最高値(4万1320円)から横ばいとなり、物価高の影響により依然として高止まりの状況です。最も負担に感じる子育て費用は「食費」(46.7%)で、次いで「習い事・お稽古事」(36.3%)、「保育園・幼稚園代」(35.9%)の順となりました。また、45.6%が子育て費用を節約していると回答しました。節約している項目は「食費」(50.0%)や「衣類費」(44.2%)が上位を占めました。一方で、「習い事・お稽古事」を節約している人は15.1%にとどまりました。「子どもの習い事を節約しない」理由では「子どもの将来への投資だと思うから」(62.0%)が最も多く、家計の負担は重くても、習い事を続けさせる子の将来を想う親の気持ちが浮き彫りとなったとしています。