日本医師会:全国で推計2万人超。医療的ケア児に理解を
医療的ケア児とは、新生児集中治療室(NICU:Neonatal Intensive Care Unit)等を退院した後も、引き続き、人工呼吸器や胃ろう等を使用し、たんの吸引や経管栄養等の医療的ケア(人工呼吸器による呼吸管理、喀痰吸引、気管切開の管理、鼻咽頭エアウェイの管理、ネブライザーの管理、酸素療法、経管栄養、中心静脈カテーテルの管理、皮下注射、血糖測定、継続的な透析、導尿等の医療行為)が日常的に必要な子どものことをいいます。こども家庭庁によると、2024年における在宅の医療的ケア児(0~19歳)は、全国で2万1126人と推計されています(こども家庭庁の資料は≪コチラ≫です。)。
日本医師会は、2025年8月20日、「医療的ケア児に理解を」と題する日医ニュース593号を発行しました(ニュースは≪コチラ≫です。)。ニュースは次のように述べています。
【医療的ケア児を支える施策】「先天性の疾患を持つ赤ちゃんや出生時のトラブルに見舞われた赤ちゃんを救うことができるようになったことに伴い、医療的ケア児が増加し続けています。このような子どもたちを支えるために、2021年に「医療的ケア児支援法」が制定されました。この法律は、医療的ケア児とその家族が安心して暮らせるように、国や自治体が支援を行うことを定めています。例えば、学校や保育園で、医療的ケア児の受け入れを進めたり、看護師などの専門スタッフを必要時に配置することが求められています。また、都道府県には「医療的ケア児支援センター」が設置されています。このセンターは、医療的ケア児やその家族、そして支援する人や支援したい人が相談できる場所です。「医療的ケア児等コーディネーター」という資格を持つ専門スタッフがいて、情報を提供し、福祉や医療機関、自治体等と連携して必要なサポートを行っています。」
【みんなで助け合う】「日常的に特別な医療の助けを必要とする子どもたちが安心して成長でき、家庭や学校での生活を楽しく送るためには、周囲の理解と支援がとても大切です。このような子どもたちに対し、どのようなサポートができるかを考え、みんなで助け合い、社会全体で指させることが求められています。医療的ケア児に対する理解を深め、温かい支援の輪を広げていきましょう。」