文科省:わいせつ処分歴のある教員のDB確認義務に7割違反

文科省は、子どもへのわいせつ行為で処分を受け、免許を失効した教員のデータベース(DB)の活用状況を調べました。調査対象は、全国の教育委員会や学校法人など合計で1万1981の団体です。文科省は、2025年12月23日、その結果を公表するとともに、全国の自治体などに対しDBの活用の徹底を促す通知を発しました(公表結果は≪コチラ≫、通知は≪コチラ≫です。)。

調査結果によると、67都道府県・政令市のうち11の教育委員会でDB活用を怠っていました。臨時教員などを採用する1010の市区町村では6割近くの574の教育委員会が活用を怠り、さらにDB利用の登録もしていなかったのは376の教育委員会にのぼりました。理由として「DBの存在を初めて知った」と回答した教育委員会が67ありました。今回、DBを使っていた団体だけでも処分歴のある教員40人が教員採用に応募していました。未活用の団体では、こうした教員が採用されていた可能性があります。調査に応じた教育委員会や学校法人は今後、活用することに同意しました。しかし、未回答だった97学校法人の中には「任意調査なので回答しない」などとして、調査協力を呼びかけても応じないところもありました。文科省は「強制的にDBを活用させる方法はなく、繰り返し説得するしかない」と話します。

DBのいきさつはこうです。【教育職員等による児童生徒性暴力等の防止等に関する法律】学校の教員は子どもを守り育てる立場のはずです。ところが、子どもに性暴力をふるって懲戒免職となる教員が後を絶ちません。そこで本法が制定され2022年4月1日に施行されました。【特定免許状失効者管理システム(DB)の整備】子どもに性暴力を行ったことにより教員免許状が失効した者を「特定免許状失効者等」と名づけました。このような者の情報をDBに登録します。教員を採用する際には、国公私立の別や、常勤・非常勤等の採用形態を問わず、必ずDBで確認しなければなりません。もしも採用希望者が「特定免許状執行者等」に当たることが判明したときは、当該希望者が子どもに性暴力を再び行わないことの高度な蓋然性があることを採用の要件としました。DBシステムは文科省が構築し、2023年4月1日から稼働しました【私学の75%がDBを利用せず】文科省はDB運用開始から1年の時点で私学を調査し、私学の75%がDBを使っていないことが判明しました(関連記事は≪コチラ≫です。)。阿部俊子文科大臣は、2025年8月8日の記者会見において、国公私立の全学校を対象にして、教員の採用時に過去の性暴力による処分歴をDBを使って確認しているかどうか調査すると発表していました(関連記事は≪コチラ≫です。)。