文科省公表:2022年度の全国の小中不登校生は29万9048人、高校などを含めたいじめ認知件数は68万1948件、いずれも過去最多を更新

文科省は、2023年10年4月、全国の小中高校で2022年度に起きた問題行動の調査結果を公表しました。調査の項目には、暴力行為・いじめ・出席停止措置・不登校(30日以上の欠席者)・中途退学者・自殺・教育相談が含まれています。報告書は末尾のとおりです。

それによりますと、2022年度に全国の小中学校で不登校だった児童生徒は過去最多の29万9048人で、前年度に比べて5万4108人(22.1%)の増加となりました。不登校の小学生は10万5112人(前年度比29.0%の増)、中学生は19万3936人(前年度比18.7%の増)でした。全国で在籍する児童生徒総数に占める不登校生の割合は3.2%で、前年度から0.6ポイント増加しました。要因の最多は「無気力、不安」が51.8%で、「生活リズムの乱れ、遊び、非行」が11.4%で続きました。小中学生の不登校は、この10年間で2.6倍となりました。

高校などを含めたいじめ認知件数は過去最多の68万1948件で、前年度に比べて6万6597件(10.8%)の増加となりました。内訳は、小学校55万1944件(前年度比10.3%の増)、中学校11万1404件(前年度比13.8%の増)、高校1万5568件(前年度比10.0%の増)でした。パソコンやスマホを使った中傷などのいじめは2万3920件で増加傾向が続いています。「いじめ防止対策推進法」は、子どもの生命や心身等に重大な被害が生じた疑いのあるいじめを「重大事態」と定義していますが、「重大事態」の発生件数は過去最多の923件で、前年度比30.7%の増加となりました。

報告書「令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」とその概要は以下をご参照ください。

https://www.mext.go.jp/content/20231004-mxt_jidou01-100002753_1.pdf

https://www.mext.go.jp/content/20231004-mxt_jidou01-100002753_2.pdf