厚労省・警察庁公表:2023年の小中高生の自殺者は513人

厚労省と警察庁は共同で、2024年3月29日、「令和5年中における自殺の状況」を公表して、2023年中の自殺の状況を明らかにしました(報告書は≪コチラ≫を、前年に関する関連情報は≪コチラ≫をクリックしてください。)。

2023年における全国の小中高生の自殺者の総数は513人で、前年と比べて1人の減少でした。内訳は小学生13人(前年から4人減)、中学生153人(同10人増)、高校生347人(同7人減)でした。原因・動機別では、学校問題が261件で最も多く、次いで147件の健康問題、116件の家庭問題となっています。長野県内の自殺者の総数は346人で、そのうち20歳未満は15人でした。

ここで注意したいのは、前年に比べて全国の自殺者数は1人の減少となっているものの、子どもの総数が減少しているので自殺死亡率は増加しているということです。官民あげて自殺対策に取り組んでいるにもかかわらず、自殺死亡率の増加に歯止めがかかっていません。自殺には多様かつ複合的な原因・背景がありますが、子どもの場合は、自己肯定感が得られにくいわが国の社会の中でどこにも居場所がなく大きな孤独感があるのではないでしょうか。子どもが自ら死を選んで命を絶つということはあってはならない悲しい出来事であり、子どもの自殺を防ぐために私たちは最善を尽くす必要があります。