こども家庭庁:事業所内保育施設を利用する0~2歳の子どもは64.9%。全国の認可外保育施設の調査から
こども家庭庁は、2024年10月1日時点における全国の認可外保育施設の状況を調査し、2025年10月31日、その結果を「令和6年 地域児童福祉事業等調査結果の概況」として公表しました(結果は≪コチラ≫です。)。こども家庭庁は、自治体及び(自治体経由で)認可外保育施設1万9055施設に調査票を送り、認可外保育施設からは1万8953通の回答がありました(回収率99.5%)。
そもそも認可外保育施設(無認可保育園)とは何でしょうか。保育施設には、児童福祉法に基づき国が定めた設置基準を満たして都道府県等に認可された認可保育所と、認可を受けていない認可外保育所の2種類があります。認可外保育所は無認可ですが、「認可外保育施設指導監督基準」が定めた基準を満たす必要があり、都道府県等の指導監督を受け、年一回の立入調査があります。事業者は都道府県等に開設の届け出をしなければなりません。もっとも、認可保育所よりも緩やかな基準により運営されているため個性的かつ柔軟性が保たれ、施設によってはあえて認可を受けていない場合もあるようです。子どもは保育の必要な事由の有無に関係なく入所できます。運営は、株式会社やNPO法人、個人などの多様な主体が担っています。種類としては、事業所内保育園、院内保育園、ベビーシッター(居宅訪問型保育)、ベビーホテル、託児所などがあります。
認可外保育施設の施設数は、事業所内保育施設7288か所、ベビーホテル870か所、ベビーシッター6416か所、その他の認可外保育施設4481か所でした。
利用する子どもの数は、事業所内保育施設9万9982 人、ベビーホテル7256人、ベビーシッター8892人、その他の認可外保育施設8万7810人となっていました。このうち、0~2歳(低年齢児)の子どもの利用割合は、事業所内保育施設64.9%、ベビーホテル43.8%、ベビーシッター46.8%、その他の認可外保育施設40.0%で、低年齢児の利用が広がっています。
保育従事者一人あたりの子どもの数は、事業所内保育施設1.9人、ベビーホテル 1.9人、ベビーシッターは1.3 人、その他の認可外保育施設2.9人となっていました。
月額の利用料は、事業所内保育施設では0~2歳で「3~5万円未満」、3~6歳(就学前)で「1~3万円未満」が最多でした。ベビーホテルとその他の認可外保育施設では「3~5万円未満」が全ての年齢で最も高くなっていました。ベビーシッターでは「1万円未満」が全ての年齢で最も高くなっていました。
