こども家庭庁:「子ども虐待対応の手引き」を全部改正しました
こども家庭庁は、「子ども虐待対応の手引き」を全部改正して、2025年12月24日、児相を設置している全国の関係自治体に通知しました(通知及び改正後の手引きは≪コチラ≫です。)。
「子ども虐待対応の手引き」は、2000年11月20日に施行された児童虐待防止法に先立って1999年3月に作成されました。その後、法律の改正などにともなって逐次改正されてきました。今回は全部改正です。
主要な改正部分は、改正前の手引きに記載されていた「虐待対応の方法」や「関係機関との連携」の部分を、他の指針やガイドラインに移したことです。移転先は、「児童相談所運営指針」・「こども家庭センターガイドライン」・「一時保護ガイドライン」の3つです。その結果、改正後の手引きは相当スリムになりました。改正前の手引きは323ページでしたが、改正後は142ページとなりました。目次だけでも12ページから4ページへと大幅に分量が少なくなりました。
そして、改正後の本手引きは、こども虐待対応に際して各関係機関が共通して把握しておくべき対応の原則・基本的な考え方・特別に留意が必要な事例への対応の留意点を整理した資料として位置づけられることになりました。こうして、改正後の手引きと他の3件の指針・ガイドラインの役割分担が整理されました。
注目されるのは、「第3章 特別に留意が必要な事例への対応」です。実際に起きた事例をもとにした仮想事例をかかげ、対応する際の留意点を示しています。たとえば、「きょうだいの一人に虐待が発見された事例への対応」の項目では、「発生時の状況」「家族状況等」「対応経過等」を示したうえ、課題のとらえ方、安全確認、援助方法、機関連携などを論じています。他に、「保護者に依存症が疑われる事例への対応」「保護者に精神障害が疑われる事例への対応」「転居を繰り返す事例への対応」「配偶者からの暴力のある家庭への対応」「性的虐待を受けたこどもとその保護者への対応」などが紹介されています。より実践的・実務的な部分に踏み込んだ記述があり、研修会や勉強会などでの事例検討の資料としても有益であると考えられます。
