こども家庭庁は、プール活動や水遊びの事故防止・熱中症事故の防止に関する通知を発しました

夏になると、幼稚園・保育所・認定こども園・認可外保育施設・放課後児童クラブ・児童館その他の教育・保育施設ではプール活動や水遊びの場面が増加し、水にかかわる重大事故の発生が懸念されます。また、これからは高温多湿の日が続き、熱中症事故の発生も懸念されます。これらの事故防止のため、各施設には必要な対策に取り組むことが求められます。こども家庭庁は、文科省及び消費者庁と共同で、2025年6月3日、関係自治体等に対し、各施設宛に適切に指導いただくよう依頼する通知を発しました(通知は≪コチラ≫です。)。

【プール活動・水遊びの事故防止】監視体制の確保、職員への事前教育、緊急事態への対応の3点を挙げています。監視体制については、監視者とプール指導者を分けて配置し役割分担を明確にすること、監視者は監視に専念すること、監視エリア全域をくまなく監視すること、動かない子どもや不自然な動きをしている子どもを見つけること、規則的に目線を動かしながら監視すること、十分な監視体制の確保ができないときはプール活動の中止も選択肢とすること、時間的余裕をもってプール活動を行うことが掲げられています。

【熱中症事故の防止】送迎用バス等での置き去り事故の根絶と熱中症の予防対策の2点を挙げています。熱中症の予防対策としては、暑くなる前から暑熱順化(体を暑さに徐々に慣らしていくこと)を適切に取り入れること、身体を動かして遊んだり施設外に出かけたりするときは活動前に適切な水分補給を行うこと、必要に応じて水分や塩分の補給ができる環境を整えること、こまめな休憩をとること、活動終了後も水分補給を行うこと、熱中症の疑いのある症状が見られたときは衣服を緩め早期の水分・塩分補給・体温の冷却・病院への搬送等適切な処置を行うことを掲げています。活動を中止するかどうかの判断基準としては、熱中症の危険性を判断する暑さ指数(WBGT:Wet Bulb Globe Temperature。環境省の熱中症予防情報サイトは≪コチラ≫です。)を提案しています。また、子どもに対する声掛けが重要であると指摘しています。その際には、帽子を着用するなどして日差しを遮ること、通気性の良い服を着用すること、喉が渇く前にこまめに水分を補給し休憩をとること、体調がいつもと違うと感じた時にはすぐに職員に伝えることなども伝えてあげましょう。