こども家庭庁は、「ひとり親家庭等の支援について」の改訂版を公表しました
ひとり親家庭は、子育てと生計の維持を一人で担っていることから、さまざまな困難に直面しています。こども家庭庁は、このようなひとり親家庭の支援に向けて、2024年8月、「ひとり親家庭等の支援について」の改訂版を公表しました(改訂版は≪コチラ≫です。)。
わが国のひとり親家庭の現状は、どのようになっているのでしょうか。改訂版はこう述べています。「母子のみにより構成される母子世帯数は約77万世帯、父子のみにより構成される父子世帯数は約8万世帯」「母子以外の同居者がいる世帯を含めた全体の母子世帯数は約120万世帯、父子世帯数は約15万世帯」「児童扶養手当受給者数は約81.8万人」「母子世帯になった理由は、離婚が79.5%と最も多く、次いで未婚の母10.8%、死別5.3%となっている」「父子世帯になった理由は、離婚が69.7%と最も多く、次いで死別が21.3%となっている」「母子家庭の86.3%、父子家庭の88.1%が就労」「就労母子家庭のうち、正規の職員・従業員は48.8%、パート・アルバイト等は38.8%」「就労父子家庭のうち、正規の職員・従業員は69.9%、パート・アルバイト等は4.9%」「母子家庭の母自身の平均年収は272万円(うち就労収入は236万円)」「父子家庭の父自身の平均年収は518万円(うち就労収入は496万円)」「生活保護を受給している母子世帯は9.3%、父子世帯は5.1%」「子どもがいる現役世帯(大人が一人で子どもがいる現役世帯、世帯主が18歳以上65歳未満)の世帯員の相対的貧困率は44.5%」このようにひとり親家庭、とりわけ母子世帯は大変困難な状況にあります。大勢の子どもたちがひとり親家庭で養育されていますが、子どもたちにも深刻な影響があることが窺えます。
こども家庭庁は、ひとり親家庭に対する支援として、「子育て・生活支援策」、「就業支援策」、「養育費確保策」、「経済的支援策」の4本柱により施策を推進するとしています。ひとり親家庭に対する支援は焦眉の課題です。
(出典 こども家庭庁「ひとり親家庭等の支援について」11ページ)