「こども大綱」に、パブリックコメントを提出しました

「こども大綱」はわが国の子ども施策の基本を定める重要な文書です。政府は「こども大綱」の内容を誠実に守らなければならないのです。2022年6月に国会で成立した「こども基本法」は、その作成を政府に命じました。こども家庭庁は、政府から諮問を受けて、2023年9月29日、「こども大綱」の原案となる「中間整理」を公表し、10月22日までパブリックコメントを募集していました。私たちの会では、できるだけ具体的な制度を盛り込んでほしいと願い、次の5通のパブリックコメントを提出しました(提案理由はいずれも割愛しました。)。

  • 「(3)こどもや若者への切れ目のない保健・医療の提供」を「(3)こどもや若者への切れ目のない保健・医療・学習の場の提供」に改め、「こども家庭庁と文部科学省とが連携しながら神経発達症(発達障害)のある子どもに対する切れ目のない支援をすることを目指して、具体的には特別支援学校に神経発達症(発達障害)に関する専門性をもたせ、特別支援学校が神経発達症(発達障害)のある子どもを受け入れる体制を構築する。」を追加する。
  • 「(4)こどもの貧困対策」及び「(4)ひとり親家庭への支援」に、「ひとり親世帯のうちでも、父子世帯よりも母子世帯の貧困率が高いことを考慮すると、母子世帯への就労支援、所得補償、子どもの居場所支援等による格別の支援に取り組む。」を追加する。
  • 「(6)児童虐待防止対策と社会的養護の推進及びヤングケアラーへの支援」に、「一時保護又は施設入所等によって親子分離となった被虐待児童及び虐待養育者の双方に対し、虐待の種別や家庭環境、生育状況等に応じ、児童虐待による諸害悪やトラウマを解消するのに必要かつ適切なケアを必ず行わなければならないこととし、そのケアを担当する専門職を養成する。」を追加する。
  • 「(6)児童虐待防止対策と社会的養護の推進及びヤングケアラーへの支援」に、「被虐待児童から被害状況等の事情聴取をする際の方法として司法面接を導入することを検討する。」を追加する。
  • 「(6)児童虐待防止対策と社会的養護の推進及びヤングケアラーへの支援」に、「『体罰は虐待』『体罰は禁止』という意識の醸成を図るために国民に対する啓発活動を継続的に実施する。」を追加する。

なお、「中間整理」は以下をご参照ください。

https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/80185cbe-54a9-4012-a45e-2ff30c6ab268/c4ba1dd9/20230929_policies_kodomo-taikou_chukanseiri_01.pdf