子どもを虐待から守る会・まつもと 専門職研修会が行われました

2024年3月2日(土)居住支援会社ククリテ 代表取締役社長 石黒 繭子様をお招きして、専門職研修会を開催しました。石黒様には「社会的マイノリティ向けシェアハウスを運営して見えたこと ~様々な事例を通して~」というテーマでご講演いただきました。当日は、会場18名、オンライン11名の方にご参加いただきました。

石黒様は、社会福祉士と保育士の資格を持ち、地域の発達支援ネットワークシステムの構築や、放課後等デイサービスやフリースクールの立ち上げなど、行政、教育・福祉機関と協働されてきたご経歴があります。今回は、社会的マイノリティ向けシェアハウス「nagaya」の誕生秘話や、運営をする中で日々感じていることをお話いただきました。≪株式会社「ククリテ」公式HPはこちら≫

「まずは住所がないと何も始まらない」「支援が必要な人ほど、なかなか家を借りられない現実がある」「自立度が高いからこそ、制度の狭間で苦しんでいる人がいる」「生活の中で行政の手続きを学んでくることができず、サポートの機会を喪失してしまっていることがある」など、入居者の方々に親身に寄り添ってきた石黒さんだからこそお聞きできるリアルな声が詰まったご講演でした。後半には、現地参加者でワークショップが行われました。まずは、それぞれが社会に対して持つ願い(ミッション)からはじまり、そこから「もしも、お金・もの・人が全部そろっていたら、あなたは何をしますか?」という問いが投げかけられました。福祉、教育、医療、関心のある市民、当事者の皆様などなど、様々な視点から意見が交わされ、あっという間に予定の90分が終了しました。最後に、石黒様からは「まずは声に出して言ってみること。調べてみること。1アクションを積み重ねていくことが大切」と熱いメッセージをいただきました。

参加者からは、「まず、こういう活動をしている方がいるということがわかって安心しました。知らないことを知るということが、今後の役に立っていく事だと思うので、貴重なお話でした」「住居の確保が何よりも重要だということが分かりました。空き家をうまく活用できる取り組みだと思いますが、事業として成り立たせるためには開設資金や運営資金の調達が大変だと感じました」「講師の先生の専門職でありながら、専門職でない経営の分野に自身の“やりたい”があり、それをやりながら専門性も活かせるという素晴らしい人生を見せていただけたこと。その中での事例が聞けたことはとても良かった」「ワークショップで、職種を越えて通じるエネルギーのようなものを感じることができました」等の感想が寄せられました。講師の石黒様、ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。